高齢者のマットレス選び【褥瘡対策に】とおすすめの寝具
※この記事では寝たきりではなくて自身で生活が出来る高齢者の方の腰痛対策マットレスや敷布団について記載しています※
※寝たきりや介護が必要な方のマットレスなどは介護施設や病院などで指示を受ける事をお勧めします※
敷布団やマットレスはその人の体格や筋力によって合うものを選ぶ必要があり、特に筋力が低下している高齢者(65才以上)のマットレス選びの重要性は高く、毎日の健康の為に体に合うマットレスが必要になります
年を重ねるとクッションの役割を担う脂肪も減る為、寝具の品質が悪いと節々の痛みや腰痛悪化の原因になります
そこで、体に負担をかけず高齢者でも安心して眠る事が出来るマットレスや布団選びのポイントをまとめてみました
高齢者のマットレス選び4つのポイント
高齢者の寝具選びのポイントは主に4つ
体に合った反発力があること(高反発)
まず、高齢者のマットレス選びで絶対に欠かせないのが反発力が適度にある事、一般的には高反発と呼ばれるマットレスがお勧めです
反発力が弱い低反発マットレスなどは体が沈んでしまって起き上がる際に力が必要だったり、腰が沈むことで腰痛が悪化する可能性が高くなります
⇒低反発マットレスと高反発マットレスの違い※長所と短所まとめ
体重が軽いお年寄りだと低反発マットレスの方が良い様に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、高齢者こそ寝返りや起き上がりをサポートしてくれる高反発マットレスが必要になります
反発力が高いと言ってもマットレスや布団によって違います
基準が分からないと硬いと言っても購入しようがないですよね…
そんな時に覚えておきたいのが反発力を表すニュートン(N)と呼ばれる数値です
ニュートンはマットレスなどの硬さを表す数値で
~40Nは柔らかめ、110N~で硬めとされています
また、110N以上でも体重に合わせて硬さを選ぶ必要があります
体重40kgの方と100㎏の方では高反発と言っても同じ硬さで合うわけがありません
体重が軽い肩40kg~50㎏程度は110N前後、体重が50kg~70㎏程度の方は140N前後がお勧めになります
さすがに1N単位で各メーカーさんは販売していませんが、高反発マットレスでもニュートン値は体重を考えてから選ぶとより失敗が少なくなります
高齢者と言うとせんべい布団の様な硬めの布団好む方も多いかもしれませんが、硬いだけでなくあくまで反発力がある事で寝返りや起き上がりをサポートする事が大切ですし、薄い布団は床への底付き感があるので寝具の厚さにも注意(10㎝前後は欲しいところ)しましょう
ベッドなどを使用する際も高反発マットレスを上に敷く事が出来るトッパータイプのマットレスも事がお勧めです
体圧がしっかりと分散される素材や製法で作られている
寝具にかかる体圧が背中、腰、お尻などに集中すると起きた時に節々が痛くなってしまったり、腰痛の原因になります
また、結構も悪くなる為寝心地が悪く感じ夜中にだるさで起きてしまう事もあります
もともと、人間の首から腰までの骨のラインはS字を描いており、その状態をキープする為にはマットレスや布団などの寝具が体圧分散に優れている必要があると言うわけです
体圧分散に優れる素材(ウレタンなど)を使用しているかどうか?
各商品メーカーが出している体圧分散のデータは十分か?
などをしっかりとチェックする様にしましょう
高齢者になると骨の歪みが大きくなっている方も多く、体圧分散がされていないと一定箇所に圧力が集中する為、体圧分散も絶対に欠かせない条件です
耐久性が高い
お年寄りの方は若い方の様に頻繁に寝具を変える事は体の慣れや使い勝手などの部分で心身共に負担になってしまいます
また、寝具の耐久性が低いと気づかないうちにヘタり腰が沈みやすくなってしまう危険性もあります
その為、ある程度は耐久性が高いマットレスを選ぶことが重要
耐久性が低いマットレスは安価ですが、長く愛用できる方が1年単位で見るとコスパが良い場合がほとんどです
マットレスの耐久性はウレタンなどの素材の密度によって変わってくるのですが、品質が低いウレタンの場合だと1年も持たない事もあります
ある程度の価格帯(30,000円~)になってくると5年~10年ほど持ちますので最低でもその辺の価格帯を選ぶようにしましょう
通気性が良い事
通気性の良いマットレスは質の良い睡眠を作り出します
質の良いマットレスは夏は蒸れにくく、冬は熱を溜めこめる効果があり、粗悪なマットレスはその逆
通気性はウレタンの発砲具合を変える事で実現できるのですが、マットレスを専門に扱っているメーカーなどが良いのは言うまでもありません
また、通気性が悪いとカビやすくマットレスの耐久性も落ちてしまいます
高齢者にお薦めのマットレスは一言でいうと【質の良い高反発マットレス】です
高齢者のマットレス選びは筋力がある若者のマットレス選びよりもデリケートな物ですし、自身で寝具を入れ替えるのは大変なのでコロコロ変える事が出来ません
また、返金保証がしっかりついていたり、レンタルが出来るマットレスで1ヶ月程度試す事が出来れば一番です
寝具売り場でも試しに寝る事は出来ますが、周りの目が気になって長い間寝る事が出来なかったり、出来たとしても実際に使っていた時の体感を得る事は出来ませんのでお試しが出来る物から先に検討するのが良いと思います^^
⇒お年寄りも安心して使用できる♪おすすめマットレスランキングへ
高齢者の睡眠の質を上げるのは布団?それともベッド?
高齢者の方は布団になじみがある方も多いかと思います
また、ベッドに変える=入院、体の具合が悪いと言うイメージを持っている方も多く、家族や周りの人間がベッドを進めてもなかなか変更したがらない事もありますよね
布団、ベッド両方にメリット、デメリットがありますが特に高齢者はベッドの方が体への負担が少なくなります
ベッドは床と距離がある為、起き上がりが非常に楽になります
若い時は起き上がりでつらい思いをした事が無いのは当然ですが、実は起き上がると言う行為は腕、背中、お腹、足など全身の筋肉を動かす必要がある為、高齢者にとっては重労働になります
高齢者になるとトイレも近くなりますし、起き上がりの際に負担が掛らない事は筋肉疲労の軽減になりますし、布団の場合にある上げ下げや収納なのどの手間が無くなるのもベッドのメリットです
布団が好みの高齢者の方も多いと思いますが、最も体に負担が掛らないのはベットに腰かけた時に足が90度になる位の高さです
足の裏がピタッとつくくらいの高さをベッドフレームとマットレスの高さを調節すると体が楽になります
まだまだ元気な高齢者の方であれば、筋力低下を防ぐために腰痛マットレスを敷布団と合わせて使用するだけでも構いませんが、足腰に不安を抱えているお年寄りの方にはベッド+腰痛マットレス(高反発タイプ)の組み合わせがベストだと言えます