フリーカルチャーの入門書籍がCCライセンスで購入者にPDF版無償配布

第4回CCサロン:「フリーカルチャーとマネタイズ」 開催のお知らせ


フリーカルチャーをつくるためのガイドブック

クリエイティブ・コモンズによる創造の循環

著者=ドミニク・チェン

フィルムアート社 刊/5月25日発売予定

「フリーカルチャー」とは、インターネットが浸透した時代に生きる私たちに可能になった、「新しい創作と共有」の文化を推進する運動の総称です。 筆者が、フリーカルチャーがもたらすべき(そしてまだもたらしていない)重要な変革として考えていることは、私たちの文化の中で巨大な重力をもつ既得権益とは関係のないところで、新たな創作物の秩序が、持続可能な形で立ち上がることです。 Google、FacebookやTwitterはそれを一定のレベルまで成し遂げましたが、依然として旧来の巨大なメディア産業の放つ政治的かつ文化的な重力は大きいままです。資本の集約と投下戦略によって生まれるメジャー・ストリームの潮流とは遠く離れた場所で、新しい形のファン、制作者そしてプロデューサーが生まれることこそをフリーカルチャーは支援するべきなのだと考えています。(ドミニク・チェン)


本書に寄せられた推薦コメント(順不同)


「フリーカルチャー ――この概念の登場により、インターネットは“再起動”した。
文化芸術娯楽からジャーナリズムや政治まで、情報社会の未来を考えるうえで “知らない”では済まされない基礎教養が本書には詰まっている」

津田大介、ジャーナリスト/メディア・アクティビスト
【重版&刊行記念イベント】2012年8月15日(水)代官山蔦屋で開催!

photo BY:Joi Ito (CC:BY)

「ドミニクは日本におけるフリーカルチャーの歴史の中でもユニークなプレイヤーでありハブ的存在だ。彼はテクノロジーとアート、日本と英語圏、そしてビジネスとフリーカルチャーの運動を接続し続けてきた主要なコネクターであり思索者でもある。今回、ドミニクが本書を執筆し、フリーカルチャーの運動とクリエイティブ・コモンズのリーダー、クリエイターとしてその経験を読者に共有することはとてもエキサイティングだ。ドミニク、ありがとう!」

"Dominick is a unique player and hub in the story of free culture and Japan. Dominick has been one of the key connectors and thinkers connecting technology and art, the English speaking world and Japan, and businesses and the free culture movement. I'm extremely excited that Dominick has written this book to help others do what he does so well as a leader and creator in the representing Creative Commons in the Free Culture movement. Thanks Dominick!"

伊藤穣一、MITメディアラボ所長、クリエイティブ・コモンズ チェアマン

Photo BY:Joi Ito (CC:BY)

「ドミニク・チェンはフリーカルチャーを理解し、フリーカルチャーのために闘ってきた数少ない国際的なリーダーの一人だ。本書はフリーカルチャーの発展的な議論に必ずや貢献するだろう。」

"Dominick Chen has been among a handful of leaders internationally who has understood and fought for Free Culture. This work is certain to make a critical contribution."

ローレンス・レッシグ Lawrence Lessig(ハーバード大学法学大学院教授、クリエイティブ・コモンズ創設者)

書籍名フリーカルチャーをつくるためのガイドブック―クリエイティブ・コモンズによる創造の循環
著者ドミニク・チェン
刊行2012年5月25日
出版社フィルムアート社
定価2310円(2200円+税)
ISBN978-4-8459-1174-5
版型四六判/ソフトカバー/312ページ


文化をオープンにして循環させるフリーカルチャーの戦略で、世界は大きく変わる!


なぜ今ビジネスやクリエーションは、フリーカルチャーと密接に関わっているのか?


本書は、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン設立メンバーとして、 日本における自由なインターネット文化の発展のために活動してきたドミニク・チェンが、 コンテンツとソフトウェアにおける「フリー」の概念の歴史をたどり、 現代のインターネット社会における「自由な文化」の実践を紹介した、

  • フリーカルチャーがわかる
  •         
  • フリーカルチャーに参加する
  •         
  • フリーカルチャーをつくりだす
ためのガイドブックです。

現代の著作権法の問題点や、コモンズ、オープン文化の多様な論点、オープンソースの系譜などを簡潔に整理し、 「あらゆる創造的活動は、先行して存在する文化物を継承しながら行なわれる」というフリーカルチャーの本質に迫り、 「継承」と「リスペクト」が生み出す「創造の共有地」という未来を描き出します。

私たち個々人が、これからの文化の形成にどのように参加していけるのか?  その道筋を明らかにし、これからの創造と表現、ビジネスと社会活動のためのヒントとなる1冊です。

“何かを作り出して表現するとき、 私たちは一人ではなく、作品の継承を通して連帯している――”
創造的活動に携わる全ての人に捧げる、自由な文化(フリーカルチャー)の本当の意義。


◉ 豊富な実例紹介「文化をオープンソース化するためのケーススタディ集」付き



▷ ゲンロンサマリーズ・レビュー掲載


genron summaries - ゲンロンサマリーズ vol.016(2012年7月13日配信)


 本書は、国際 NPO「クリエイティブ・コモンズ」の日本支部立ち上げに携わったドミニク・チェンが、フリーカルチャーの起源と方法を整理し、その社会的意義を考察すべく記した著作である。

 特にCCライセンスを使って自分の創作物の二次的利用(頒布や二次創作など)を奨励したいと考えているクリエイターには、最適の一冊だろう。ケーススタディ集には豊富な事例も取り上げられており、「動画のオープンソース化」「科学のオープンソース化」「書籍のオープンソース化」とカテゴリ別に整理されているだけでなく、それぞれの事例が各種の文化をいかにオープンソース化し得たのかが、具体的な手順をもって示されている。「ガイドブック」と掲げられたタイトルのとおり、あくまでも実用的な本であろうとする著者の配慮は、本書の隅々から感じとることができる。

 しかしそればかりではない。本書は、「なぜフリーカルチャーなのか?」という疑問をもつ一般読者や権利者にこそ読まれるべき思想書でもある。行間に窺われる著者の深い教養と高度な技術リテラシーは、フリーカルチャーの意義を語る議論の説得力を十分に高めるのみならず、〈創造性とは他者の創造を模倣し改変すること、すなわち学習である〉という著者独自の思想へとまっすぐ繫がっている。インターネット社会の隆盛によって開かれた文化が次々と実装され、著作権の既得権益が揺らいでいる現代において、本書は「文化の指針書」としての役割を果たしてくれるはずだ。(tokada)


※ ゲンロンサマリーズは、人文書を中心とする話題の新刊の「要約」をお届けするメールマガジンです。 http://genron.co.jp/summaries/

※ 本レビューの転載を許可頂いた株式会社ゲンロンに感謝いたします。


「オープン出版」にチャレンジします!


◉日本初!本書ご購入の方全員に「無料」でクリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンス(CC表示-継承-非営利)を採用したPDFデータを進呈!(※5月25日より)

◉CCライセンスの条件を守れば、「誰でも」本書の内容を共有でき、さらに自分の創作物に活用できる!


書籍の購入者には特典として本書PDF版が無償でダウンロードして頂けます。

  • 原著者のクレジットを表示すること
  • 非営利目的の利用に限ること
  • 内容を改変して派生作品を制作した場合は同じ「表示–非営利–継承」ライセンスを付与して公開すること

以上の条件を守れば、誰でも本書の内容を自由に共有したり転載したり、または内容を改変して新しい創作物に活用して頂けます。

電子書籍リーダーやタブレットPCなどで印刷版と併せて読んで、知りたい用語を検索することができます。


章タイトル 節タイトル
はじめに 自由な文化(フリーカルチャー)を作る
法、技術、そして文化へ
継承の地図を描く
本書の構造
1. 創造は自由に継承される 変容する「創作行為」
作品が作品を生むサイクル
創造における貢献を量るには?
個人と文化の利益を調整する
金銭以外の利益を探す
作品の未来を作者がデザインする
2. 創造のルールを考える:
著作権の歴史と法律
「作品」の「作者」を保護するルールの起源
知識と「クレジット」
社会構造を変革させた技術と「個人」の増大
国際化された創造のルール
必要とされる法の更新
著作権の制限
・著作権の例外規定
・フェアユース(公正な利用)
3. フリーカルチャーの戦略:
コピーレフトとオープンソース
フリーカルチャーの戦略とその射程
フリーソフトウェアとそのライセンス
著作権を拡張するコピーレフト
フリーソフトウェアの倫理性からオープンソースの実用性へ
FOSS(フリー/オープンソース・ソフトウェア)の功績
フリーソフトウェアからフリーカルチャーへ
コンテンツの秩序を揺るがしたP2P技術の登場
4. フリーカルチャーのライセンス運動:
クリエイティブ・コモンズ
「創造の共有地」を作るために
著作権保護期間の延長問題
コンテンツのためのライセンス
クリエイティブ・コモンズのライセンス群
・基本ライセンス
・パブリックドメイン
CCライセンスの構造
・リーガル・コード(利用許諾条項)
・一般人が読める層(コモンズ証)
・機械が読める層(メタデータ)
自分の作品にCCライセンスを適用させる
CCライセンスとフリーカルチャーにおける「真の自由」の関係
・フリーカルチャー・ライセンスの定義
・フリーカルチャー作品の定義
・文化作品のソースコードを考える
CCライセンスとビジネス
CCライセンスの普及
5. 情報のオープン化がもたらす社会の変革 情報が意味を持つオープンデータ
透明性と政治参加を促すオープンガバメント
・監視と開発コストの分散化の手段としてのオープン化
情報のオープン化から見るフリーカルチャーの課題
6. 文化の継承と学習から文化は生まれ直す:
新陳代謝する創造の系譜
フリーカルチャーの未来
ソフトウェアからコンテンツのオープンソース化を考える
・ソフトウェアとコンテンツの差異
・ソースコードの継承に基づく学習
創造と学習
拡張された継承性(ジェネラティビティ)という価値
・エリクソンの世代継承性
・ジットレインの生成力
・継承力
作品を評価するモデル
・美術の評価の仕組み
・学会の評価システム
インターネットの評価モデルが文化の新陳代謝を引き起こす
オープン化される作品のプロセスと新しい「歴史」
・文化全体の中での作品の位置づけを把握する
リスペクトの継承
リスペクトにもとづく経済
Ⅶ. 終わりにかえて:文化から政治、そして生命へ
 あとがき
<付録>CCライセンス・ケーススタディ集:
文化のオープンソース化の視点から
動画のオープンソース化 ユーチューブ/その他の動画共有サービス/動画素材のオープン化とさらなる派生関係へ/TED
文章・百科事典のオープンソース化 ウィキペディア/ウィキメディア財団のその他のフリーカルチャー・プロジェクト
写真のオープンソース化 フリッカー/その他の写真共有サービス/東日本大震災と写真投稿サービス/グッドデザイン賞とCCライセンス
教育・学習のオープンソース化 デジタル・ディバイドの解消という目的/オープン・コースウェア/オープン教育の検索サービス/カーン・アカデミー/オープンな評価・採点という課題/〈コラム〉日本でのオープン教育の試み・エフテキスト
科学のオープンソース化 科学分野でオープン化が急がれる理由/PLoS/人間の生命に関わることこそオープン化が必要
音楽のオープンソース化 リミックス、コラボレーションもオープン化の証/音楽の管理と販売のオープンシステム/音楽家たちのプロジェクト/音楽のオープン&リミックス・プロジェクト/サウンドクラウド/インダバ・ミュージック/ネットがもたらした音楽のリアルタイム共有
建築・デザインのオープンソース化 アーキテクチャー・フォー・ヒューマニティ/CCハウス/ファブラボ/ものづくり・電子工作技術のオープン化
美術・アートセンターのオープン化 観客に開かれた参加型アート・プロジェクト/みずからのアート作品をオープン化する/美術館の記録映像をオープン化する/誰でも美術館の展示会場を撮影できる
イラストのオープンソース化 ポートフォリオをオープンにする/個人作家の作品をオープンにする
パブリックドメインの共有 パブリックドメイン作品が収蔵されているアーカイブ/〈コラム〉日本のフリーカルチャーの金字塔・青空文庫
オープンパブリッシング 書籍のオープンソース化 書籍のPDFデータをオープン化する/オライリー/ブルームズバリー/日本での取り組み/無償デジタルデータ版をめぐるさまざまな論点
photo BY:Joi Ito

著者/ドミニク・チェン Dominique Chen


1981年、東京生まれ、フランス国籍。2003年カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業、2006年東京大学大学院学際情報学府修士課程修了、現在同大学院博士課程在籍。メディアアートセンターNTT InterCommunication Center研究員として映像アーカイブの構築や美術展示企画に携わりながら、2004年より日本におけるクリエイティブ・コモンズの立ち上げに参加し、2007年よりNPO法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン設立理事。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを採用した多数のプロジェクトの立案・企画・支援に従事してきた。2008年4月に株式会社ディヴィデュアルを設立し、ウェブ・コミュニティ「リグレト」等の企画・開発に携わる他、タイピング記録ソフトウェア『タイプトレース』のウェブへの発展形の提案で、情報処理推進機構の2008年度未踏IT人材発掘・育成事業でスーパークリエータ認定。編著に『SITE/ZERO vol.3―情報生態論──いきるためのメディア』(メディアデザイン研究所、2008)。共著に『いきるためのメディア―知覚・環境・社会の改編に向けて』(春秋社、2010)、『Coded Cultures - New Creative Practices out of Diversity』(SpringerWienNewYork, 2011)、『設計の設計』(INAX出版、2011)。